黄道第11星座。宝瓶宮。
設定者はプトレマイオス。
起源は古く、メソポタミア時代の彫刻にすでに見られるが、
大きい割に明るい星はがないので、少年が水瓶を肩にかかえている姿であるが、
その形は捉えにくい。水瓶から出た水は、南にある魚(みなみのうお座)の口に注いでいる。
三ツ矢の形が唯一目に付くが、これが水瓶にあたる。
中国ではこの三ツ矢を三角に結んで墳墓(ふんぼ)と呼んでいた。
水瓶を持つ人物が誰かについては、いろいろな見方があるが、
ギリシャ神話によると、トロイアの王子で美少年ガニメデ(ガニメード、ガニュメデス)が
山で羊の番をしていたところ、大神ゼウスが変身した鷲(わし座)が飛んできてガニメデをさらった。
オリンポス山に連れていかれたガニメデは、神々の館で神酒を酌取りする役を与えられ、
年を取ることなく幸せに過ごしたそうである、というのが一般的である。
古代バビロニアでは、太陽がこの星座に入る季節は雨季を迎えるので、
ここに水に関係のある星座ができたという。
このみずがめ座をはじめ、うお座、やぎ座(下半身が魚)、みなみのうお座等、
秋の星座の多くが水に関係のある星座で占められているのも同じ理由からである。
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主な恒星
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符号
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名前
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意味
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等級
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距離
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α
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サダルメリク
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王の幸運
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3.0
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800
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スペクトル型:G2Tb。
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β
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サダルスウド
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幸運中の幸運
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2.9
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800
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スペクトル型:G0Tb。
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γ
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サダクビア
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隠されたところの 幸運の星
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3.8
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δ
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スカト
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足
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3.3
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ζ
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三ツ矢の中心にあたる。ほとんど天の赤道上に位置する。
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θ
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アンカ
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尻
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4.2
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ε
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アルバリ
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星雲・星団・その他
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M2 (NGC7089)
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球状星団。6.3等。赤経21h33.5m、赤緯-00°50′。
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M72 (NGC6981)
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球状星団。9.8等。赤経20h53.5m、赤緯-12°32′。
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M73 (NGC6994)
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重星。9.0等。赤経20h59m、赤緯-12°37′。
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流星群:みずがめη
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出現期間は5/3-10。極大は5/4-5。輻射点はη星付近。
極大時の1時間あたりの出現数は約10個。
母天体はHalley(ハレー)。
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流星群:みずがめδ
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出現期間は7/27-8/1。極大は7/28-29。輻射点はδ星付近。
極大時の1時間あたりの出現数は約20個。
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