黄道第5星座。獅子宮。
設定者はプトレマイオス。
春の大星座。
獅子といっても勇ましい百獣の王ではなく、人喰い獅子である。
神話では、英雄ヘルクレス(ヘルクレス座)は、自分が犯した大罪から、
エウリュステウス王から12の荒行を課せられた。
その1つに「ネメアの森に住む人喰い荒獅子退治」があった。
怪力を持つヘルクレスは格闘の末にこの獅子を倒し、皮をはいで肩にかけたという。
クエスチョンマーク(?)を裏返しにした形が目に付き、
これが草刈に使う鎌に似ていることから「獅子の大鎌」といわれる。
この星座には銀河が非常に多くある。
■春の大三角形■
獅子の尻尾にあたるデネボラ(2等星)とスピカ(おとめ座)、アークツルス(うしかい座)、
この3つを結んでできる三角形が「春の大三角形」である。
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主な恒星
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符号
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名前
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意味
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等級
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距離
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α
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レグルス
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王
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1.3
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70
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獅子の心臓に輝く1等星。スペクトル型:B7X。
固有名は、ラテン語の「王(rex)」に由来する。
その名付け親はコペルニクスといわれ、ラテン語で「小さい王」、
ローマ時代には「コル・レオニズ(獅子の心臓)」とよばれていた。
黄道上にあり、8月22日頃に太陽がここに輝く。また、時々月に隠されることがある。
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β
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デネボラ
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獅子の尾
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2.1
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40
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獅子の尾の先にある2等星。スペクトル型:A3X。
スピカ(おとめ座)、アークツルス(うしかい座)との3星で「春の大三角形」を構成する。
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γ
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アルギエバ
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額
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1.9
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80
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獅子の額に輝く2等星。スペクトル型:K1-Vb+G7V。
北天の中では最も美しい連星の1つとされ、2.2等(橙色)と3.5等(黄色)が小望遠鏡でも見える。
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δ
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ゾズマ
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2.6
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60
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スペクトル型:A4X。
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ζ
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アダフェラ
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θ
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シェルダン
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λ
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アルテルフ
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μ
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ラサラス
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星雲・星団・その他
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M65 (NGC3623)
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光度9.5等。赤経11h18.9m、赤緯+13°06′。
θ星とι星のほぼ中間、獅子の後足のところに集まる銀河群の中の1つ。
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M66 (NGC3627)
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銀河。8.8等。2700万光年。赤経11h20.2m、赤緯+12°59′。
θ星とι星のほぼ中間、獅子の後足のところに集まる銀河群の中の1つ。
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M95 (NGC3351)
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銀河。10.4等。赤経10h43.9m、赤緯+11°42′。
α星とθ星のほぼ中間、獅子の腹のところに集まる銀河群の中の1つ。
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M96 (NGC3668)
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銀河。9.1等。赤経10h46.7m、赤緯+11°49′。
α星とθ星のほぼ中間、獅子の腹のところに集まる銀河群の中の1つ。
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M105 (NGC3279)
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銀河。9.2等。赤経10h47.8m、赤緯+12°35′。
α星とθ星のほぼ中間、獅子の腹のところに集まる銀河群の中の1つ。
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流星群:しし (しし座流星群、レオニズ)
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出現期間は11/14-19。極大は11/18。輻射点はγ星付近。
母彗星はTempel-Tuttle(テンペル=タットル)彗星。
33年に1回、大出現が見られることで知られる。
1799、1833、1866、1966年に素晴らしい出現が見られ、
特に1833の大流星雨には、毎時1万個以上が見られたという。
しかし、1899、1932年にはそう出現せず、
期待された1999年も、大出現といえるものではなかった。
(作者も1998、1999年共に観測した\(^o^)/)
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