本リスト/Book List


『SFを科学する どこまで真実? どこまで虚構?』
石原藤夫,福江 純
1987年 講談社ブルーバックスB704

文字通り,最初に書いて最初に出版された本である. 以前から,石原藤夫氏が主宰しているSFのファンクラブ <ハードSF研究所>というものに所属していて, そのクラブの機関誌『ハードSF研究所公報』に, ときどき記事を投稿し載せてもらってきていた. それやこれやが縁になって,(石原氏から)一緒に書いてみませんか, と提案されたのがこの本である. 企画主旨はたいそう興味深く,もちろん願ってもない提案だったわけだ. 最初の本としては分量も多く,いろいろ悩んだこともあったが, この本を通じて,一般向けの本の書き方を教えてもらった. もう古本屋でしか手に入らないのが,ちょっと悲しい.


『降着円盤への招待 宇宙の大渦巻をさぐる』
1988年 講談社ブルーバックスB717

単独で書いたはじめての本である. 最初の本の共著者だった石原藤夫氏に(出版社を)紹介してもらった. 実際,(編集部に対する)石原氏の口添えがなかったら, このような先走った解説書は実現しなかったかもしれない. 当時(もちろん今でも)超面白いと思っている天体<降着円盤>に関して, とにかく一般の人に紹介したくて紹介したくて書いた本である. その分,リキも超入ったし,現在でも,ことの外,思い入れが強い. もっとも一方で肩に力が入りすぎ,内容がやや固めになった感は否めない. そのため降着円盤という天体の面白さを十二分には伝えられなかったかもしれない. 実際,商業的には成功とは言えず,現在は重版せずの状態である(悲しい). でも,何年か後に,熱海で合宿方式の研究会があった際, 東京のどっかの大学の大学院生が廊下で, この本を読んでこの分野を目指したんです, と言ってくれたときは,それだけで書いた甲斐があったと思った. でも,男の子だったので,名前も顔もまーったく覚えていないけど….


『宇宙を解く−現代天文学演習』
横尾武夫,福江 純,沢 武文,定金晃三,柴田一成
1988年 恒星社厚生閣

『新・宇宙を解く−現代天文学演習』
横尾武夫,福江 純,沢 武文,定金晃三,柴田一成
1993年 恒星社厚生閣

大学の地学実験で実践してきた室内実習・演習をもとにしてできあがった, 演習形式の天文学のテキスト. 内容的には,重力やスペクトルなど天文学の基礎から, 降着円盤や宇宙ジェットなど最先端の話, そして恐竜や宇宙人などボーダーの話まで,多様な話題を取り揃えた. 結果的に,従来のテキストにはあまり見られない形式&内容のものとなった. 取り上げた項目は54項目で,天文学の大部分の領域を網羅しており, 天文学の全体像はだいたい掴めるように配慮してある.

旧版では説明が不十分だった箇所や取りこぼしていた分野について, 増補・大改訂をした『新・宇宙を解く』(1993年)では, 項目は65項目に増え, 内容も最先端の話題を多く取り入れて充実したものになった,はず.


『SS433伝説−謎の天体を追う天文学者たちの群像』
D・H・クラーク著,福江 純訳
1988年 恒星社厚生閣

特異星SS433と呼ばれる天体について一般向けに書かれた啓蒙書. 翻訳ははじめてだったこともあり,思いの外,時間がかかった. とくにこの本は,目次や各章の引用も凝っていて (『不思議の国のアリス』や『シャーロックホームズ』とか), 意訳するのには骨が折れた. 本のタイトルも,ちょっち失敗訳で, (副題まで入れればわかるが)背表紙だけ見たら『SS433伝説』という 少しアヤシゲなものになってしまった. いっそ,原題 " The Quest for SS 433" をそのまま直訳して 『特異天体SS433の探索』とでもした方がよかっただろう. もっとも,翻訳自体はなかなか楽しく,また専門的にも勉強になった. 奥付の訳者紹介をみると, ちょうどこのころ<ドラゴンクエスト>(おそらくIII)をしていたようだ.


『宇宙を観るT<初級篇>−現代天文学実験』
横尾武夫,福江 純,柴田一成,沢 武文,定金晃三
1989年 恒星社厚生閣

(はじめにより) …本書は,大学における自然科学系のカリキュラムの一つとして, 天文学実習のための教科書となるようなものを想定して, 大阪教育大学と愛知教育大学での教育実践がもとになって出来上がりました. 天体観測の初心者を対象としていますから,機器の扱い方を, 実際に即してなるべく丁寧に記載しました. また観測の方法だけでなく,初心者の人にもこなせるようなテーマを 出来るだけ多く取り入れてありますので, これから天文学の学習を志す人々や,学校教育や社会教育に 携わっている方たちにも大いに活用して欲しいと思います.…

望遠鏡の組み立て方とか観測の仕方とか,実際に人がいた方がいいので 学生にモデルをやってもらったが,取り忘れとか日が変わったりして, 服が違っていたり人が違っていたり,よくみると面白い. ぼくも指一本だけ写っている.


『パソコンシミュレーション ブラックホールの世界 目で視る相対論T』
1990年 恒星社厚生閣

(はじめにより) …ブラックホールだとかウラシマ効果といった言葉が, わりと一般的に使われるようになってきている. だけど,相対論的な現象というのは,言葉屋敷だけで説明されても イマイチぴんとこないことが多い. やはり百聞は一見にしかず,絵や色や動きによる視覚化だ! この本は,そのような相対論的不思議ワールドを ディスプレー上で視覚化してみようという試みの一つだと思って欲しい.
本書では,とくにブラックホールのまわりで起こる現象を取り上げ, 空間の歪みだとか時間の遅れといった基礎的なものから, 近日点の移動や光線の彎曲,重力レンズ,さらには降着円盤など, 応用的なものまで,いくつかのテーマを選んだ. そしてそれぞれのテーマについて,簡単に解説し, またそのテーマを視覚化するプログラムとその実行例を載せた.
これから一般相対論を学ぼうとする人たち, 一般相対論的天体現象に興味のある人たち,パソコンが好きな人たち, さらには高校や大学で物理や天文学を教えている人たちに, 本書を活用してもらえれば幸いである. またもちろん,SFやSFアニメの好きな人たちにも 本書を手に取っていただければ,筆者も歓喜にたえないだろう.…

奥付をみると,当時,<ドラゴンボール>にはまっていた.


『パソコンシミュレーション スターボウの世界 目で視る相対論U』
1991年 恒星社厚生閣

(はじめにより) …ますます手軽にかつ便利になったパソコン環境を利用して, ディスプレー上に相対論的不思議ワールドを再現する試みをしてきた. 『ブラックホールの世界』では一般相対論的現象を中心にしたが, 本書では主に特殊相対論的な現象を考えている. すなわち,光速に近い速度で運動するときに起こる現象を取り上げ, 時間の伸びや空間の短縮のような時空間の性質に関するもの, 一定加速度の宇宙旅行や亜光速ジェットの見え方, 超光速の幻影など運動に関わるもの,さらには 光行差とドップラー効果を原因とするファンタスティックな星の虹まで, 比較的よく知られているテーマを選んだ.
相対論を勉強していてちょっと寄り道したくなった人とか, 教科書に出ている式をパソコンで確かめたくなった人, SFや宇宙の好きな人に(嫌いな人にもそれなりに), 本書を活用していただければ幸いである.…

この本を執筆していた年の7月に,パリで開催された国際会議に出るため, 初めての海外旅行をやはり初めての飛行機で行った. 行きは連れがあって安心だったが,帰りは一人でごっつ心細かった.


『銀河にひそむモンスター』
1991年 岩波書店

(はじめにより) …宇宙は静かでも不変でもなく,しばしば激しく変化し活動している.
このような活動的な銀河の種類は枚挙にいとまがない. まるで宇宙の怪獣動物園である. これらのさまざまな姿をした銀河たちは, 人間と猫のように種そのものが違うのだろうか? それとも同じ人間なのだが,肌の色とか瞳の色が少し違うだけなのだろうか? 男と女のように,性別が異なるのだろうか? あるいは大人と子供のように成長過程が違うのだろうか? 帽子や服のように着ているものの違いかもしれない. いや場合によっては,同じ人間でも前から見るのと後ろ姿では 違って見えるではないか.
本書では,活動的な天体現象のうち,とくに銀河活動に焦点をあてながら, 現代天文学が到達した最先端の天体像を眺めてみよう. そしてさまざまな活動現象の陰に隠された真の姿, 活動銀河の中心に潜む謎の巨大エネルギー源の正体へ迫ってみたい.…

著者の写真でネクタイをして写ってるのがヤ.


『宇宙を観るU<応用篇>−現代天文学実験』
横尾武夫編
1991年 恒星社厚生閣

(はじめにより) …本書は,天文学の観測研究の入門書として, 天体観測の原理と方法の基礎を解説するとともに, さまざまな実践例を具体的に紹介するものです. 設置型の望遠鏡を用いた天体観測法に主眼を置き, 写真観測,光電測光,分光観測といった従来から行われている 基本的な技術を詳細に解説しました. 近年,天体観測の技術に大きな革新が行われていますが, 特にコンピュータとCCDカメラの発達と普及により 画像処理の技術が注目されています. 本書では画像処理を天体観測に応用する技術の紹介も加えました.…

編者の横尾さんが,一つの章の編集が終わる度に, “やっとまた一つ便秘が治ったみたいだ”と言っていたのが印象深い.


『PC9801でシミュレートする現代天文学 宇宙の旅』
福江 純,藤原隆男,岡田理佳
1992年 アスキー出版局

(はじめにより) …現代天文学の対象となる宇宙の現象は, 空間的にも時間的にも身近な現象とはスケールが大きく異なるばかりでなく, 複雑な動きを示すダイナミックな現象が多いため, 文章による解説や静止した図版・画像のみでは そのイメージを伝えることはなかなか難しい.
そこで本書では,パソコンによるシミュレーションプログラムを多数紹介し, 実際に宇宙の現象を体験してもらいながら, 現代の宇宙像を理解していただく方針をとった. もちろんパソコンの中の宇宙は本当の宇宙ではない. 本書に付属のシミュレーションプログラムによって再現されているのは, 宇宙に見られる興味深い現象のごく一部分にすぎない. それでも,現代天文学の醍醐味を十分に味わっていただけるものと思う.…

『アスキー』に連載されていたとき, 岩崎賀都彰さんの素晴らしい天体画がカラーで入っていたのだが, 単行本になったときに(カラー印刷の関係で)ごく一部しかカラーに ならなかったのが残念だった.

『宇宙のひみつ』
福江 純監修
1992年 学習研究社


『宇宙ジェット』
1993年 学習研究社

(はじめにより) …自然は,人間が想像する以上に意外性に満ち溢れているのではなく, 人間が想像できる以上に意外なのだ,と言ったのは誰だったか. 宇宙にはじつにさまざまな形をした天体が存在する. 球状のもの,ラグビーボールのような形をしたもの, パンケーキのようなひらべったいもの,さらに薄い円盤状をしたもの, 鎖のように連なっているもの,リング状のもの. 宇宙ジェットもそのような変わった天体の一つである.
本書では,現代天文学の大いなる謎−宇宙ジェット現象に迫ってみたい.…

この本は,内容が自身の研究対象であることもあり, それなりに渾身の力を込めて書いたのだが, 出版後にカバーの紹介文を見て,目が点になってしまった. “…電波からX線まで天文学の最新情報を駆使し, 気鋭(1)の観測天文学者(2)が 宇宙最強のエネルギー現象の解明に迫る!…”だって. まず(1)気鋭.“気鋭”っていうのは, やっぱり30前後までの人間につける枕詞ではなかろうか? ま,気分はよかったけど. さらに(2)観測天文学者.これには, 目が点状態を通り過ぎて,大笑いしてしまった. だって,ぼくは(少なくとも当時までは), 紙と鉛筆とコンピュータがお友達の“理論屋”さんというやつで, 観測らしい観測なんて一度もしたことがなかったからだ. (高校のクラブ活動は観測とは呼ばないだろうし). 本の中で観測の話をいっぱい書いたから,編集の人が勘違いしたのだろう. ま,いっか.


『SFアニメを天文する』
1993年 日本評論社

(はじめにより) …よくできたアニメを観るのは楽しい. とくに素晴らしいアニメに出会ったときは,本当に深く感動してしまい, ああ生きててよかった,と思う. 一方,宇宙も意外性に満ちていて,しばしば心をワクワクさせてくれる. そして宇宙の驚異に触れたときにも,やはり深い感動を味わい, やっぱり生きててよかった,と思う.ぼくの内部では,こうして, アニメも宇宙に関する研究も,ともに同じレベルで存在している.
本書は,一応は,SFアニメを題材として, 宇宙に関する基本的な話から最先端の話題までを紹介している本である. が,また同時に,天文学の解説をするフリをしながら,じつは, SFアニメを紹介している本でもある. だから本書によって, アニメが好きな人には宇宙に興味を持っていただけたらと願うし, 逆に,宇宙が好きな人にはアニメにも目を向けてもらえたらと思う. またアニメにも宇宙にも興味のなかった人にも, もしアニメや宇宙に関心をもっていただけたなら, これはもう望外の喜びである.…

あとがきでも書いたことだが,好きなものばかりを詰め込んだ本である. カラーのグラビアでは思いっきりワガママを言わせてもらった. もうこんなことできないだろうなぁ.


『ぼくだってアインシュタイン1〜4』
福江 純 文・北原菜里子 絵
1994年 岩波書店

いやぁ,子供向けの本は難しいだろうとは思っていたけど, ここまで大変だとは予想外だった. 文章のビット数だけで言えば, 4分冊合わせても普通の解説書の1冊分にも満たないぐらいだったんだが. おまけに,4分冊に対応させて京都の四季折々の話を絡めたり, それなりのストーリーを詰め込んだりしたもんだから. (もちろんこの本だけではないが) 北原さんのステキな挿し絵や編集の人の手助けがなかったら 決してできなかっただろう. 素晴らしくチャレンジャブルで勉強になった本である.






『Celestia』(協力)
日本天文学会監修/日立アプリケーションシステムズ製作
1994年 日立アプリケーションシステムズ

『学術用語集 天文学編』(協力)
文部省/日本天文学会
1994年 日本学術振興会

『<宇宙へ飛び出せ>ビデオシリーズ第4巻 ブラックホールをさぐる』(協力)
宇宙科学研究所企画/日本天文学会協力/イメージサイエンス制作
1995年 宇宙科学振興会

『宇宙物理学シミュレーション』
Danby他著,福江 純監修/山本菊男訳
1996年 海文堂

『やさしいアンドロイドの作り方』
1996年 大和書房

(はじめにより) …電話もTVもコンピュータも,車も飛行機も人工衛星も, ぼくたちの身の回りにある便利なモノはすべて, もしだれも夢見なかったら存在しなかったモノである. いや,モノだけではない.宇宙の誕生の秘密も,ブラックホールの謎も, 地球の進化も,物質の構造も,そして生命の神秘も, もしだれも興味をもたなかったら, 決して解き明かされることはなかったコトである.
いつかどこかでだれかが夢見て, そして人から人へとその夢をつないだからこそ, いまそれがここにあるのだ. そうした夢の積み重ねが文明を進歩させるのかもしれない.
さて,人はしばしば,奇想天外・荒唐無稽の表現として, 「SF」とか「SFみたい」などという. しかしSFは本当に荒唐無稽なのだろうか? ま,たしかに,何でもあり,ルール無用のSFもあるが, 科学の解析的延長としてのSFも少なくない. そのように考えると,SFは, 科学をベースにして語る人類の夢のようなものなのではなかろうか? 実際,いままで描かれてきたテーマの中には, ジュール・ヴェルヌの“月世界旅行”のように, ほとんどそのまま現実になったものさえあるのである.
本書では,SFっぽいSFをきっかけとしながら, SFよりSFっぽいサイエンスについて,ハードな宇宙や時空から, ソフトな遺伝子や進化,そしてハートな脳と心まで,アトランダムに, そして,全体像をどなたにでもつかみやすいように,アバウトに書いてみた. 現代サイエンスのロマンとセンス・オブ・ワンダーを 感じていただければ幸いである.…

上のまえがき,実は編集の人が大部分書いた. この本は企画意図が割とはっきりしていたので,その点では楽だった一方, 知らないことが多かったので,山ほど資料を積み上げなければならなかった. その筋の専門家からすれば眉を顰める部分も結構あるかもしれない. すごく勉強になったけど,でも,大部分忘れた(^^;)


『StellarLab』(協力)
日本天文学会企画・監修/日立アプリケーションシステムズ製作
1996年 日立アプリケーションシステムズ

『ブラックホールへようこそ!』
クリフォード・A・ピックオーバー著,福江 純訳
1996年 三田出版会

訳書としては2冊目になる. (いや,実は,もう1冊訳していたりする. だから正確には,日の目を見た訳書として,という但し書きがつく.) 内容が内容だし,最初の時に比べると,訳出はずいぶん楽だった. 実際,夏前の卒論とか忙しくない時期だったとはいえ, 下訳は1ヶ月かからなかった.<訳がいいかどうかは別問題!?
そうそう,最近では,出版社に原稿を渡すときに, ワープロで原稿を書きフロッピーで文書ファイルを提出するのは, ごく当たり前だが,この本では,はじめて LaTeX ファイルで原稿を提出した. また,細かい訂正や補訳などはメールでやり取りした. 昔に比べるとずいぶん進歩した,ほんと.


"Physics of Accretion Disks"
ed. Shoji Kato, Shogo Inagaki, Shin Mineshige, Jun Fukue
1996, Gordon and Breach Science Publishers

1995年に京都で開催した降着円盤に関する国際会議の集録.


『重力レンズでさぐる宇宙』
福江 純・山田竜也
1997年 岩波書店

(カバー裏から) …夜空に輝く光の十字架,リング,そしてアーチ. 宇宙望遠鏡がとらえた謎めいた星たちの姿は, 巨大な天体の重力によってゆがめられた光の像だった! 銀河をはるかに越えるスケールで生じる重力レンズ効果. その発見の歴史から, 重力レンズを巧みに利用して宇宙の謎に挑む最新の天文学まで, 世界が注目する重力レンズのすべてをやさしく紹介します.…

分量があまり多くなかったこともあって,比較的早かった. 最初の見込みでは,つぎの『SF天文学入門』よりも 半年から1年ぐらい後に出ると思っていたが,ほぼ同時に出てしまった. ま,それは別に構わないが,テーマがちょっとかぶってしまって(^^; …内容はかなり変えてあるけど,続けて読んだら, ちょっとムカつくかもしれない.


『SF天文学入門(上)』
1997年 裳華房

(はじめにより) 本書たちは,ぼくがいままでに読んだ中で, めっちゃおもろかったSF(+マンガ)をネタに, 現代天文学の最前線を紹介しようと試みた本だ.
星の進化や連星系の話などかなり確立した分野の話もあれば, ダークマターや宇宙ジェットなど研究者の間でも異論続出の話, そして高度宇宙文明やガイア仮説などSFと科学のはざまに位置する話題まで, あれこれ取り込んだ.
上巻にあたる本書では,近未来の宇宙開発計画や太陽系の最新の話題, 星の一生やブラックホールなど,主として銀河系内の話題が取り上げてある. おおむね近場から遠場へと並べてあるが,どっから読んでもらっても構わない. 寝転がりながらパラパラめくってもらえたらありがたい.

このころは<サクラ大戦>にはまりまくっていた.


『SF天文学入門(下)』
1997年 裳華房

(はじめにより) 本書たちは,ぼくがいままでに読んだ中で, めっちゃおもろかったSF(+マンガ)をネタに, 現代天文学の最前線を紹介しようと試みた本だ.
星の進化や連星系の話などかなり確立した分野の話もあれば, ダークマターや宇宙ジェットなど研究者の間でも異論続出の話, そして高度宇宙文明やガイア仮説などSFと科学のはざまに位置する話題まで, あれこれ取り込んだ.
下巻にあたる本書では,銀河中心の巨大ブラックホールやダークマターから, 重力レンズ現象や宇宙論など,わりとスケールの大きな話題, そして地球自身の問題が取り上げてある. どっから読んでもらっても構わない.上巻同様,よろしく.

奥付には<バイハ2>の発売まであとわずか,と書いているが, 実はまだ出てない!!


『地学の世界[IA]』
海野和三郎他
1997−1998 東京書籍

"Black-Hole Accretion Disks"
Shoji Kato, Jun Fukue, Shin Mineshige
1998年 Kyoto University Press

『宇宙スペクトル博物館』
粟野諭美、定金晃三、田鍋和仁、福江 純、乗本祐慈、前原英夫、加藤賢一
1998年 (非売品)

『Galaxium』
日本天文学会企画・監修/日立アプリケーションシステムズ製作
1998年 日立アプリケーションシステムズ


もとになるリストはあったけど,HTMLにするのはけっこーめんどい. ここまで読んだ人,暇ですねぇ. でも,本,あげないですよ(だいたい,絶版に近いものもあるし). でも別項の論文リストの別刷りならあげます.
スキャナーを活用したくて詳しいリストを作ってみたが, でもできあがってみると,このリストって,一体何なんだろうか. 自分でも疑問.
福江ホームページへもどる
天文学研究室へもどる