サンダルで写りかけた表彰式(2004/11/22)

過日、“大阪教育大学永年勤続者表彰式”というものに出てきた。

話は遡って、そもそも、その一月ほど前の10月下旬に、 “…永年勤続者表彰式のご案内”というものが届いたときには、 あ、また変な書類が回ってきたなと思っていた。 というのも、直接関係ないものも含めて今年は山ほど書類が届くし、 永年勤続者なんて退官間際の話だろうと思いこんでいたからだ。 でも、書類をよく読むと、専修主任代表という肩書きがない福江 純個人宛で、 さらに下の方まで読むと、表彰規定というのが書いてあり、 勤労感謝の日において、職員として20年以上勤務しており、 かつ、勤務成績が良好ならば、永年勤続者の表彰を受けるらしい。 勤務成績が良好かどうかは知らないが、たしかに、今年で21年目である。 やっと自分のことだと理解できた。

ところが、表彰式の開催時間を見ると、月曜日の4時から5時とある。 ありゃぁ、授業とゼミに重なるなぁ、どうしようか、 でも、授業を少し早く切り上げて、ゼミを少し遅く始めれば、 何とかなるか、一生に一度だろうし、一応出席するか。

問題は服装である。
冠婚葬祭やたまにお洒落でするのならともかく、 背広とネクタイを毎日するのがイヤでいまの職業を選んだような人間だ、 自分の表彰をしてもらうのだから普段着でもいいだろうと、 出席の返事を出しに行ったときに職員の方に尋ねたら、 案の定、普段着では…、という返事。
仕方ないなぁ。
普段着のセーターかジャケットにネクタイだけ締めていこうかと思っていたが、 ここは最大限に譲歩して、ネクタイは止めて、背広を着ていくことにした。 ネクタイをしなかったあたりがささやかすぎる抵抗だが、 もちろん、当日は、ネクタイをしていないのはぼくだけである。 ま、それはともかく、家に帰って、久方ぶりに背広を着てみると、 これが入らない(泣)。もちろんズボンが。 どの背広の(一応、これでも、夏冬合い物など4,5着はもっている) ズボンも腹が…(爆泣)。 そういえば、去年履いたときも、数時間ガマンするだけだったんで、 ごまかしながら前のボタンを空けて履いたような覚えがある。
最悪である。
普通なら(というか、ぼくの普通なら)、ここで参加を止めるとこだが、 幸か不幸か、12月には渡会くんの結婚式がある。 さすがに結婚式に普段着というわけにはいかない。 ぼくもそこまで非常識じゃない。 どうせ背広や式服が要るなぁ、10数年ぶりに新調するか。
洋服の青山(笑)へ走った。
後日、母親は“どうして高島屋で新調しなかったの?”と宣うたらしいが、 高島屋の安い服より青山の高めの服の方がいいよなぁ?

さて、あっと言う間に当日。
おろし立ての服を着ていったのだが、サンダル履きの大粗相である(泣)。
まぁ、言い訳をしておくと、この日も朝から滅茶苦茶に忙しかった。 11時から大学院担当の職員の人と大学院ホームページの打ち合わせをして、 昼休みは地学専修の会議で、サンドイッチを食べながらメールを見た後、 地学の先生と第二部のカリキュラムの相談をして、4限の授業である。 ぎりぎりまで授業して4時からの表彰式に駆けつけたのだが、 上着を着替えるのは忘れなかったものの、足下までは気が回らなかった。 サンダルを履いているのに気づいたときは、 すでに表彰式が始まって、順番に名前を呼ばれている最中である。 ノータイは確信犯だから気にしなかったのだが、サンダル履きは参った。
稲垣学長から表彰状と記念品を授与されるときには、 前まで出ていくので、やっぱり目立っただろう。 そういや、後、記念写真があるんだっけ、まぁ、後ろの方に立っておくか。
式次第が済んだ後で、木立先生がつかつかとやってきて、 いつものように嬉しそうに“福江さん、あんた、靴ないんか?”。 “いやぁ、うっかりしていて、写真の時は後ろにでも立っています。” “受賞者は前に座るんや、はよう、履き替えてこい。” “はい。”
皆さんを待たせながら、大急ぎで靴に履き替えてきたが、 履き替えてきた靴を見て、木立先生からはしっかり“大して変わらんなぁ” と言われつつ、大変にありがたかった。 おかげで、記念写真には粗相の写真は残らなかった。

でも、ほんと、怒濤のように疲れた一日だった。