輻射輸送不定期集中講義開始(2006/05/19)

なんだかトピックスをみると呑み会ばかりやってるみたいだが、 少しは“まっとうな”こともやっている。
天文学の研究をするためには、 微積分や力学など数学や物理の一般的知識はもちろん必須だが、 とくに天文にシフトしたものとしては、
  • 流体力学(電磁流体力学)
  • 輻射輸送
  • 相対論
などが必要だ。これらのうち、 流体力学や相対論は教科書も数多く出ている。 実際、今年も月曜日には相対論の講義を、 金曜日にはミハラスのテキストで物理過程の部分をやっている。 しかし、輻射輸送については、あまり適当な本がない。 いままでにも簡単な輻射輸送の話はしてきたが、 今年はもう少しきちんとやろうと思って、 テキストを探したものの、あまりしっくり来るものがない。 で、自分でも一度きっちり勉強したかったこともあり、 思い立って、講義ノートを作って講義をすることにした。
もっとも講義をするにしても、すでに相対論の講義や ミハラスのテキストなど定期枠にはいくつか入っていて、 毎週の定期枠では入れる部分がないので、 不定期の集中講義という形を取ることにした。 で、連休明けに出したアナウンスが以下のものだ:
福江です

以前予告したように、
「輻射輸送(恒星大気)」の基礎理論について、
不定期集中講義を開始します。

おおまかな内容は、
§1 Intensity of Radiation
§2 Transfer Equation
§3 Thermal Equilibrium
§4 Moment Formalism
§5 Radiatoin Flow1 : Plane Parallel
§6 Radiation Flow2 : Spherically Symmetric
§7 Model Atmosphere
§8 Absorption Line
あたりです。
一応基礎から話しますが、
後半はかなり難しい内容になります。
また、おそらくモデル大気あたりで、
彼我の能力の限界に達するので、
最後までは無理かも知れません。

初回は、
5月19日(金)午前10時30分
開始です。
午前午後2コマか2コマ半ぐらい。
(体力が続けば3コマぐらい)
§1が済めばいいのですが。
場所は天文学研究室か講義室になります。

2回目は、おそらく、
5月27日(土)午前10時30分
やはり2コマかそこら。

3回目以降は未定ですが、
金曜日の午後にたまにMihalasを休んでやるかも。 
なかなか本格的ではある(ちゃんとできれば、だけど)。
しかし、よくよく考えると、5月末からは第二部の講義が始まったり、 ジュニアサイエンス土曜教室がはじまったり、 教育実習の観察実習の担当校貼り付けが入ったり、 なかなかに忙しい。 講義室も暑くなるし、最後までできるかなぁ。
どうやら今年は体力の限界に挑む年になりそうだ。 まぁ、いままでサボってきたから、たまにはいいだろう。