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天文学の究極の目的

この絵画は,フランスの画家ポール・ゴーギャンが南太平洋ポリネシアのタヒチに滞在していた1897年〜1898年にかけて描いた作品「我々はどこから来たのか 我々は何者なのか 我々はどこへ行くのか」です (原題: D'où Venons Nous , Que Sommes Nous , Où Allons Nous).

実のところ「この問い」に答えることが天文学の究極の目的といえます.地球の知的生命体である我々人類がどこから来たのかを考えれば宇宙誕生の瞬間まで時間をさかのぼることになります.その後どのようにして現在の宇宙ひいては人類の存在に至ったのか.また地球や宇宙がこの先どうなるのか.これらの問いに答える学問が天文学だからです.

(……教養系の授業や学外の講座の最後の回はたいてい宇宙論の話をするのですが, その冒頭で上記のような話を毎回してます)

松本 桂 (大阪教育大学 天文学研究室)