黄道第7星座。天秤宮。
設定者はプトレマイオス。
明るい星はなく、目立たないが、
紀元前1200年頃には秋分点がα星のそばにあり、
ローマ時代には収穫の季節を知る重要な星座であった。
歳差により、現在、秋分点は隣のおとめ座にある。
古代ギリシャではこの星座に昼夜を平分する秋分点があったので「天秤」としたようで、
神話では、人間の善悪を裁くために正義の女神アストライアが使った天秤であるといわれる。
その女神アストライアは隣のおとめ座である。
バビロンでは「ジバニーツ(死の天秤)」とよび、秋分以降、冬に向かうのを
太陽が冥界に落ちて行くとと考えたようだ。
なお、昔は隣のさそり座のはさみとも考えられたので、
α星は「ズベン・エス・カマリ(南のつめ)」、
β星は「ズベン・エル・ゲヌビ(北のつめ)」という固有名が付いている。
また、α星には「キファ・アウストラリス(南の天秤皿)」、
β星には「キファ・ボレアリス(北の天秤皿)」という名もある。
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主な恒星
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符号
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名前
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意味
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等級
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距離
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α
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ズベン・エス・カマリ
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南のつめ
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2.8
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60
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黄道上に位置する。2重星。スペクトル型:A3W。
昔は隣のさそり座のはさみとも考えられたのでこの名が付く。
キファ・アウストラリス(南の天秤皿)という名もある。
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β
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ズベン・エル・ゲヌビ
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北のつめ
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2.6
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130
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スペクトル型:B8X。美しい緑色の星。
昔は隣のさそり座のはさみとも考えられたのでこの名が付く。
キファ・ボレアリス(北の天秤皿)という名もある。
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δ
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アルゴル型変光星。
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σ
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ズベネルハクラビ
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