電子のような素粒子を(空間的/速度的に)狭いところに詰め込むと, “縮退圧”と呼ばれる量子力学的な反発力を示すようになります. 太陽質量の4倍ぐらいより軽い星の場合で,赤色巨星になった後, その芯が炭素や酸素の燃えかすだけとなり, 温度も数万度に下がって,収縮し, 電子の縮退圧で自分自身の重力を支えるようになった星が, 白色矮星です. |
白色矮星の質量は太陽程度ですが,半径は地球程度しかありません.
そのため,白色矮星の平均密度は太陽の約100万倍,
1立方cmあたり1.4トンにもなります.
表面温度は1万Kもありますが,表面積が小さいので,
太陽の1万分の1くらいの明るさしかありません. 白色矮星を支えている電子の縮退圧には限界があるため, 太陽の約1.4倍より重い白色矮星は存在できません. もし軽い白色矮星にガスが降り積もって,その限界を超えたとすると, 白色矮星の中心部では核反応の暴走が起こり, 超新星(I型超新星と呼ばれるもの)になります. |