シュバルツシルト・ブラックホール
Schwarzschild Black Hole

一番単純なブラックホールは,球対称のブラックホールで, シュバルツシルト・ブラックホール(Schwarzschild black hole) と呼ばれています. シュバルツシルト・ブラックホールは, 事象の地平面(event horizon)という, 一方通行の球面で取り囲まれています. 事象の地平面は,それより内側に一歩でも踏み込むと, 二度とこの世に戻ってこれないという境界面で, その内側からは光さえ出てこれません. その彼方のできごと(事象)が見えなくなる境界(地平面)という意味で, 事象の地平面と呼ばれています. ニュートン力学のイメージでは, 脱出速度が光速に等しくなる面が事象の地平面です.


シュバルツシルト・ブラックホール

このシュバルツシルト・ブラックホールの事象の地平面をとくに, シュバルツシルト半径(Schwarzschild radius)と呼びます. ブラックホールの質量を M,光速を c, 万有引力定数を G とすると, シュバルツシルト半径 rgは,

rg=2GM/c2

という簡単な式で表されます. 事象の地平面の半径は,ブラックホールが回転していると, 若干小さくなります.

いろいろなブラックホール
天体質量半径シュバルツシルト半径
地球5.98×1024kg6.38×106m0.9cm
太陽1.99×1030kg6.96×108m3km
中性子星1.4太陽質量10km4.2km
ミニブラックホール1012kg10-13cm
典型的なブラックホール10太陽質量30km
超大質量ブラックホール1億太陽質量2天文単位
c = 3×108m/s
G = 6.67×10-11 N m2 kg-2
1太陽質量 = 1.99×1030kg


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