世界天文年グランドフィナーレ
@神戸
$2009/12/05-06

ガリレオ・ガリレイが望遠鏡で天界を初観測してから400年目にあたる今年は、 ユネスコや国際天文学連合によって<世界天文年>と設定され、 世界各地や日本各地でさまざまな行事やイベントが開催された。 うちでも7月には「全国同時七夕講演会」を実施したし、 世界天文年公認書籍にもいろいろ登録した。

その世界天文年を締め括ると同時に来年以降へ繋げる総決算イベントとして、 「世界天文年グランドフィナーレ」というイベントが、 12月5日(兵庫県公館)と6日(兵庫県中央労働センター)に 神戸で開催されたのだ。
地元関西ということで、ぼくも開催世話人の一人になり、 いろいろな企画のうちの「公認書籍展示会」を手伝ったり、 受付や会場その他で必要な学生アルバイトの派遣請負とか、 あれやこれや関わる羽目になってしまった。 もともとこういうイベントの世話人は好きじゃないし得意でもないが、 だいたいが余計な仕事はしたくはない人間なのだが、 まぁ、やる以上は、妥協せずに徹底的にやる方なので、 他の世話人からはかなり煙たがられた(笑)、と思う。
10月頭からは世話人のMLも立ち上がり、具体的な作業が始まったが、 開催までの2ヶ月というもの、まぁ、それはそれは怒濤のような大騒ぎであった。 そして気づいたら開催当日を迎えていたという感じである。

事前の小道具

ただ世話をするだけじゃ面白くないので、 イベント=お祭りということで、 いくつか仕掛けをした。 その一つの“青いバンダナ”。
ずっと前に神戸で学会があったとき、 参加した学生みんなと赤いスカーフを巻いたことがあって、 それを思い出して、今回も赤いスカーフを巻こうかと思った。 百均にいったけど、赤が数が足らなくて、 まぁ、スクールカラーでもあるので、 今回は“青いバンダナ”で揃えることにした。

事前の小道具

もう一つの“青い名札”。
スタッフは首からスタッフ名札を提げるのだが、 学生一人ひとりに、名刺も兼ねた名札カードを用意。 ただし、学生要員は、ミッション中は、 学生A、学生B、学生C、学生D、学生Eというコードネームで呼んでいたが。 (2日目はAとBはコードネーム:アリスとバーバラになった)

名刺自体はたいして手間はかからなかったが、 一番時間がかかったのが、校章の色を黒から青へ変える部分だった。 ほんとは単純に変えられるはずだけど、よくわかんなくって、 結局、白黒反転させ、白地に青の補色を塗って、 再度、色反転という、泥臭い方法になってしまった。

事前の小道具

これは仕掛けというか、 公認書籍展示・質問コーナー・書籍販売・KAGAYAグッズ・受付・サイン会 などなど、案内表示も事前に作成。

事前の小道具

後で出てくる秘密部隊と連動してのティーサービスも実施。
ティーバッグは100袋準備したけど、 実際には予想以上に要らなかった。 KAGAYAさんからお代わりのリクエストもあったから、いいか。 後で自分たちでも飲めるような美味しい紅茶を指示しておいたので、 残った紅茶はおそらく観測室その他へ分配されたはずである。

兵庫県公館

そしてあっという間に、開催当日である。 前の晩は、修学旅行の前の日みたいに、眠れない(笑)。 でも、9時までに神戸に辿り着かないといけないので、 7時には起床、20分後にはタクシーに乗っていた。 2日間のミッションスタートである。
初日は兵庫県公館で式典だ。

手荷物など

当日は生憎の小雨模様で、重要な小道具が濡れないように、 ゴミ袋でくるんで袋に入れ、 キャリアやショルダーを合わせて結構な大荷物になった。 いきなり体力勝負である。

スタッフミーティング

9時過ぎからスタッフミーティング。 右から初日の学生B、学生A、学生C、学生D、学生E。 ぼく以外は学生の名前を知らないので、 スタッフ配置表で仮に付けられたアルファベットを、 当日もそのまま使用した。

青いバンダナに注意(笑)

記録係と会場係り

学生A、B、C、Dは外回りの案内など; かなり寒かったかと思う。 学生Eは式典会場での記録係。 これは午後に撮影したもので、 学生Eと会場マイク係りA&B。

受付風景

10時ぐらいから受付も開始。 受付にも、うちのOBがたくさん助っ人に入っている。 これも午後に撮影したもので、 アーリーが神戸中から銀河高原ビールを買い集めて到着したところ。 そういえば、懇親会では銀河高原ビールを呑みそびれた!

式典

10時30分からメインの式典が開始。 写真ちょこっと撮っただけで後はみていないけど。

世界天文年公認書籍展示会

離れの101号室で、世界天文年公認書籍の展示会。 公認書籍の数は500冊にもなったそうで、 こうやってポスターに並べると、なかなか壮観である。

世界天文年公認書籍展示会

しかし101号室は暖房も効いていなくて、 極地に島流しみたいな場所(笑)。 プロジェクタから出てくる熱気で暖を取っている(まじで)。
公式式典が始まると、この部屋は予想通りにヒマなので、 エッセイ賞受賞作品の資料をホッチキスで留めたり、 しばらく家内制手工業をしていた。

世界天文年公認書籍展示会

いちおう、この部屋の正規の開場は昼からで、 何かあればと思い、プロジェクタやパソコンは用意したが、 やっぱり何もないので、ホームページ(これ)を書いたりしている。
と、おお、一度に3人のお客さんだ。 続けて、エッセイ賞を受賞した中学生の子も来室。 静岡から親子連れで来られたらしい。 ちょうどプロジェクタで日食を映していたので、 日食や海外での星空の話で盛り上がった(お母さんと;笑)。

チラシ作戦

午後の式典がはじまったら、またヒマになったので、 受付で油を売っていた。 こんな写真撮ってるぐらいだから、 すごくヒマなのがわかるだろう(笑)。
そろそろチラシ作戦の開始時刻である。 (明日のお客さんを呼ぶために、元町あたりでチラシを蒔く)。 学生AとCがチラシミッションへ派遣された。 そのうちに休憩時間になったので、また極地へ店番に戻る。 休憩時間には、ポツポツ人が来るので、 昼と合わせて、2、30人ぐらいは来室があったかな。

有名人と写真を撮ろう

午後には、谷口せんせ(愛媛大学)が式典さぼって(笑)、 パソコンもって仕事しに来た。 院生の斉藤くんがぶらりと入ってきたので、 とりあえず、一枚ショット。 谷口せんせとだべったり、受付あたりを覗きに行ったりしているうちに、 なんとなく1日目は終わった感じである。

有名人と写真を撮ろう

公館横のパレス神戸で懇親会が開催。 懇親会までの待ち時間に、 海部先生と学生CDEのショット。 学生はさすがにカチコチ状態。

有名人と写真を撮ろう

懇親会がはじまってから、 アクアマリンさんと成田くんのショット。

業界の人と名刺交換しよう

懇親会の会場で黒田さんと名刺交換している学生CDE。

焦りまくり

森本おぢさんの後で急に指名されて一言喋らされた。 まだ酔うほど呑んでいないし、めちゃ焦りまくり。 こういうの、ほんとに苦手なんだから(泣)。

業界の人と名刺交換しよう

渡部(潤一)さんと名刺交換している学生CDE。 渡した名刺はほとんど配ったらしい。

ブラック星博士だっけ?

縣さんと井上さん。 重要な公式式典も無事に終わって、 写す方も写される方も、ゆるゆるのピンぼけ。

天文カルトクイズ

懇親会の最後の方の天文カルトクイズでガンバル石井優子さん。 クイズ自体はほとんどわからなかった(笑)。 しかし、点数、最後のクイズが2009点ん!? 道理で途中に集計してなくってもいいわけだ。

サプライズイベント

渡部(義弥)さんが発案した、 地元おぢさんメンバーによるサプライズイベント。 小野さん他、女性スタッフを中心に、裏方で頑張ってくれた人に、 ちょこっとプレゼントタイム。

懇親会お開き

最後のご挨拶をしている小野智子さん。 明日があるので、2次会には行かずに、 1次会だけでリタイア。

2日目の朝焼け

京都から通えない距離ではないが、時間も掛かるので、 初日は西明石にホテルを取った …ルミナリエの真っ最中で元町あたりは無理だった。
2日目は、朝、6時には目が覚める。 まだ朝日は昇っていない!

2日目の朝日

6時間はたっぷり(?)寝たかな。 戦闘態勢は準備OK、ミッションスタートだ。 今日はおそらくホームページなどを作っているヒマはないだろうなぁ、 と思いつつ、JR神戸のVIE DE FRANCE(ここのパンはとても美味)で、 8時半の集合を待って朝の一仕事。 8時を過ぎたので、そろそろ会場へ向かおう。
2日目は兵庫県中央労働センターで 一般向けのイベントである。

会場設営

9時半開場まで慌ただしく会場設営が始まる。 これは公認書籍展示+質問コーナーの机を配置しているところ。

ふだんは紙と鉛筆ぐらいしかもたないのに、 この日は朝から机を運んだりマジで肉体労働。 ぼくが走り回っているのをみて、 知り合いの教材メーカーの人が眼を丸くしていた。

案内表示

こんなのも作ってみたけど、役に立ったかなぁ。

会場設営

こちらは少し離れた202号室で、 KAGAYAグッズと書籍販売の会場設営をしているところ。

公認書籍展示

だいたい完成した公認書籍展示の表側。 いやぁ、期待通りに綺麗に揃ったので、 みていて気持ちよかった。

公認書籍展示

同じく裏側。 こちら側も綺麗に並んだなぁ。

質問コーナー

公認書籍展示のそばに質問コーナーを常設。 本来の予定では、学生が一人ほど常駐し、 ぼくが半分くらいは駐在の予定だったけど、 澤さんが何となく座ってくれたので、 あるいは終わりかけには嶺重さんも居てくれたので、 ぼくはほとんど座らずにあちこち動くことができた。 …最後あたりはへばってしまったけど。

特殊部隊

だれかが美女と野獣だと言っていたが、 特殊部隊と大西さんのショット。 今回最大の仕掛けは特殊部隊が組織できたことかな(笑)。 ぼくもどんな服を買ったのか見ていなかったのだが、 水色のワンピ(アリス服というらしい)がコードネーム:アリス、 通常のメイド服がコードネーム:バーバラである(当日の朝に命名)。

縣さんのサイン会

書籍販売&KAGAYAグッズ販売の前室で、 11時から設定した縣さんのサイン会。 いやぁ、天文関係者のサイン会は、見事に外れた。
縣さんは3冊ほど売れたらしいけど、 10時からのぼくはぜんぜんダメだったし、 嶺重さんもぜんぜん売れなかったんじゃないかなぁ。 何かの即売会で60冊が売れたと豪語していた谷口くんでさえ、 トークショーの後のサイン会では3冊ぐらいだったらしい。

書籍販売移動

202号室は動線が悪すぎるので、黒田さんと相談して、 昼からは書籍販売をロビーへ移動してもらった。 最終的に聞いたところでは、 小川さんの本が40冊ぐらい、それ以外の本が50冊ぐらい、 合わせて90冊ほど売れたらしい。 まぁ、何とかかろうじて出張販売してもらったお返しはできたろうか。
12時からは質問コーナーで寮さんのサイン会だったが、 何冊かは出ていたようだ。

KAGAYAさんのサイン会

1時からのKAGAYAさんのサイン会。 KAGAYAさんの物販は動線の悪い202号室に残ったけど、 こちらはお目当てのお客さんがきっちり来ていたので、それもありがたかった。 実際、午後1時からのKAGAYAさんのサイン会は、202号室前室で行ったけど、 こんなに人だかり状態だった。 ときどきチラチラ覗いたぐらいだが、 おそらく1時間ぐらいの間に60人ぐらいはあったんじゃなかろうか。

小川洋子さんのサイン会

午後2時からの小川洋子さんのサイン会は、 書籍販売の前の質問コーナーで行ったが、 こちらも行列ができた。

小川洋子さんのサイン会

黒田さんや谷口さんたちスタッフレベルも並んだ。 ぼくも行列が途切れたときに、きっちりサインをもらった(笑)。

嶺重さんのサイン会

午後3時からは嶺重さんのサイン会をしてもらったけど、 やっぱり売れなかったんじゃなかろうか。 結局、質問コーナーをやってもらった感じで、申し訳ない。
ぼくの方はそろそろ力尽きた状態で(笑)、 向かいのソファにへたり込んでいて、 谷口くんが“天文はダメだねぇ”と言うのに肯くので、 エネルギーがほぼ限界。
ちなみに、ジュンク堂書店さんからの後日の報告では、 ぼくも嶺重さんも数冊ずつは出ていたようである。 縣さんや谷口くんは10冊ほどは出ていたから、たいしたもんだ。

エンディング

4時からはロビーそばの大ホールでのエンディング。 大ホールの外のロビーで書籍コーナーの撤収作業をしていたが、 ウルトラマンの登場という声が聞こえて、ワンショット。

打ち上げ

中央労働センターすべての部屋がだいたい現状復帰できて、 6時前ぐらいに、黒田さんたち西はりま組を残し、 うちも撤収させてもらった。
2日目の夜は星空観察会も開かれていて、 さらに頑張っている人たちもいたが、 こちらは三ノ宮で打ち上げをさせてもらった。 いやもう、三ノ宮まで歩く元気もなくって、 院生や重い荷物と共にタクシーで先陣したけど、 いやはや、この日のビールの美味しかったこと。

翌日は通常の月曜日で、 しかも会議が3つに講義やゼミがてんこ盛りの日だったので、 打ち上げも1次会だけでお開きにした。 この2日ほどは、朝から慣れない肉体労働で、 帰宅した後は9時間ぐらい爆睡だったが、 予想以上にたくさんのお客さんもあり、 学生や特殊部隊も大活躍してくれて、 十分にお祭りができてとても楽しかったので、 思ったほどには疲れが残らなかった。
戦利品

『博士の愛した数式』は以前に読んだことがあったので、 もう一つのオススメという『ミーナの行進』をゲット。

戦利品

KAGAYAさんはすでに別のイベントで帰られていたが、 KAGAYA物販はぎりぎりまで開いていたので、 イベントも終わりぐらいの時間に、 何点かオススメグッズをゲット。
まず右側のは、KAGAYA WORKSはKAGAYAさんの作品集。 以前に自著『宇宙のしくみ』で、KAGAYAさんのイラストを使わせてもらったとき、 この作品集はいただいていたのだが、お土産にゲット。
左下のDVDは、超有名プラネ番組となったKAGAYAさんの代表的作品で、 まだ観たことがなかったので、今回ゲット。 グランドフィナーレ直後に観たが、 最初はついクセでパソコンの画面で見始めたものの、 あ、こりゃいかんと、居間の液晶TVへ移動し、 部屋を暗くして(笑)鑑賞した。
で、左上のストラップは、何種類かの中で、一番よく出るのをもらったのだが、 数日後にようやく戦利品を整理したときによく見たら、 これって、“ブラックホール降着円盤”だったのね(爆笑)。

戦利品

朝の慌ただしい設営時に、もしお時間があればお願いしますと、 色紙を渡しておいてのだが、撤収時に尋ねてみたら、 律儀にサインをしていただいていた。 また、家宝が増えたかも(笑)。


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