国際会議「降着コンパクト連星の物理」@京都
(2010/07/25-30)

"Observational Appearance and Spectra of Black Hole Winds 国際会議「降着コンパクト連星の物理」(2010/07/25)PDFファイル(4.65MB)

この暑さは何(!!!)、超信じられない状態の酷暑京都で、国際会議

Physics of Accreting Compact Binaries (降着コンパクト連星の物理)
が開催された。 鬼のように忙しかった6月7月の疲れが出たのか、 猛暑も祟って先週末から早々と夏バテ状態に入っている。 持病の副鼻孔炎が悪化し、微熱はあるし頭は痛いし頬は痛いし、 もー鬼の霍乱の最低モードで会議日程に突入してしまった。 会議直前に、前期の講義も終わり、成績も出した後で、気も抜けたんだろう。 まぁ、よくあることだけど、頭が働かないし鬱陶しいことこの上ない。
初日というかゼロ日目の25日(日)は、 会議の受付とウェルカムパーティである。
今回の会議会場は数ヶ月前にできたばかりの理学研究科セミナーハウスだ。 木造の瀟洒な作りで、できたばかりだし建物自体は申し分ないが、 信じられないことにコンセントが壁際に数カ所しかない。 最近の会議はノーパソを持ち込むのが常識で、 床面その他に山ほどコンセントがあってもおかしくない。 セミナー用としてはあり得ない設計思想で、 よほど理系のことを知らない頭の悪い人間が設計したのか、 (それにしても設計図のチェックは理学科の人間がするはずだが)、 逆に時代の先を走ってバッテリーが1日以上保つことが前提なのか。 まぁ、ともあれ、会場に入って回りを眺め回して即、 世話人に、延長ケーブルいるぞ、と言った。
さて、17時から受付開始ということで、少し遅れて着いたら、 まだ受付設営が済んでいなくって、参加者もわらわらしている。 ちょうど来ていた、院生の中川くんと龍野くんたちと、 受付設営を手伝った(最近、こんなんばっか); まぁ、こっちは、あの机を運べとか、 このパンフレットを並べろとか指示しただけだが(笑)。
そのうち、ある程度は受け付けの準備ができたので、 とりあえずウェルカムパーティをスタートさせ、 並行して受け付けを行うことになった。 こっちもすぐにビールを手にする(笑)。 そして、まずは、本日の最重要ミッションだ。 この分野の重鎮で本会議の超VIP、 南アフリカのブライアン・ウォーナーとのショットを任務完了した。 その後はビール片手に受け付けあたりに居座り、 そっちのバッグ(日本人用)じゃなくてあっち(英語)だよとか、 名札を取ってねとか、ときどき茶々入れて時間を過ごした。
で、ウェルカムパーティだから、 食べ物がスナックなどの軽食なのはいいよ。 セミナーハウスの調理室で今田くんが調理した料理を出すのもOK。 でもねぇ、野上大作(!)、発泡酒はないだろう発泡酒は。 と、受け付けで不味い発泡酒を何年かぶりに飲みながら、 野上くん本人にぶつくさ文句を垂れたけど、 どーも今回の国際会議、予算の建て方がアバウト過ぎみたいだ。 何しろ予算が足らないとかで、バンケット(晩餐会)が某ビヤガーデンらしい。 国際会議ではまったくあり得ない想定事項だ。 まいったなぁ、何だか一気にバンケット参加意欲が萎えてしまった。
いよいよ会議初日である。 いや今日も今日とて、マジ暑すぎで、歩いて10分もかからないところを、 ノーパソもあってチャリで走った。それでもへばる(笑)。 相変わらずホッペは腫れているし痛いよぉ。

午前半ばのコーヒーブレイクに合わせて会場に入り、 世話人の方でちゃんと用意していてくれた延長ケーブルを、 断りもなく勝手に引っ張り回して、自席を確保。 いやいや、コンセントに直接差し込んでいる人もいたけど、 一応、延長コードを展開して、会場の設営に協力したんだって、 実際ちゃんと使われてたし(笑)。 何しろ、会場の設営、相変わらずだんどりが悪くって、 昼前になろうかという段階でも、ポスターボードが立てきれていないし。 大丈夫か、というか、別にたいしたことないけど。 でも、何人もの参加者から、会場のインターネット環境を聞かれたが、 いや知らんよ、そんなん、スタッフちゃうし。

まぁ、会議の講演そのものは、ところどころ興味深い話もあって、 頭痛と微熱でボーとした頭でも、そこそこに楽しめた。 でも、ドイツ人って、やっぱ、几帳面だなぁ。
受け付けで野上くんに尋ねたら、参加者はほぼ100人とのこと。 コンパクト連星の観測者が多いとはいえ、なかなか賑わっている。 でも、午前は会議場が満杯な感じだったけど、 午後には3割か4割ぐらい人が減った感じ。 海外の参加者は、このくそ暑い中、京都観光してるんだろう。
その後、ちょっと驚いたというか、嬉しかったことが一つ。 コーヒーブレイクやランチタイムなどに、 挨拶に来た人が二人ほどいた。 どちらもイラン人で名前にも覚えがあった。 4,5年前の論文で、 Akizuki and Fukue: "ADAF with the toroidal magnetic field"、 という感じのタイトルのものがあるが、 それを発展させた論文を書いた人たちだった。 ぼくたちの仕事がものすごい研究だったというわけでもないが、 こーいうのは、やはり研究者冥利かもしれない。
早めに食べてきたので、昼休みにボーとしていたら、 また話しかけてきて、最近の研究をいろいろ聞かされたが、 久しぶりの英語で頭の違う部分と気を使って疲れてしまった。 最後に記念写真を撮らせてくれと言われて、 こちらも撮らせてもらった。

左がMs. Nargess Jami Al Ahmadi、 右がShaham Abbassi。

またその後もヒマそうにしていたら、今度は、 もと東北大の重鎮、竹内 峯御大がやってきて、 ぼく(福江さん)がヒマそうだから ぼく(竹内御大)のポスターを説明するというので、 急遽、院生の斉藤くんと龍野くんを呼び集めて、 ぎょしゃ座イプシロン星の照射ダスト円盤モデルの話を聞く。 もともと竹内御大のポスターはチェックするつもりだったので、 御大自ら詳しい説明を聞けて、超ラッキー。 期待通りに、とてもシンプルでわかりやすく、かつ本質的なモデルで、 ああ、早く、こんな好き放題な研究がしたいもんだ。 面白い話を聞いている間は痛みを忘れているから現金なもんである。
夜は当然に呑み会だ。 体調がいまいちだけど、アルコールは確実に炎症を悪化させるけど、 研究会初日だし行くっきゃないなぁ。 でも、呑んでいるうちにだんだん痛みが薄れてきた。 これって、アルコール麻酔?
近場で美味しい久しぶりの門に行ったけど、 つぎつぎと会議のグループが集まってきて、 門の人もびっくりしていた。
最後に、バンケットの様子だけ。

会議4日目の夜は、高野ホリディインホテル屋上の ビアガーデンでバンケット(晩餐会)。 10数年前に一度だけ来たときには、 オサケも料理も酷すぎて二度と来ないと思ったが、 その当時に比べれば、サッパリ目の和食系もあったりして、 少しはましになっていた。

同席したFu-Guo Xie(謝富国)。 同じ分野の研究をしていて、いろいろ話が合った。 中国のポスドクで何度か来日もしているらしい。 ぼくのデジカメで撮影したものではなく(男と写る趣味はない)、 バンケットの翌日に送ってきてくれた。
突撃、中川切り込み隊長!
いや、たんに煙草の火をもらいに行っただけみたいだが。
バンケットのアトラクション。 野上大作の知り合いの書道家が、各テーブルを回りながら、 墨で書いたそれぞれの名刺を配ったり、団扇に言葉を書いているところ。
こんな感じ。大阪教育大学と書いてある。